まんげつのよるにぬけだして。
自分で吸う、息を吐き出す。
まわりでは普通ではない人たち、普通のような顔をしている。
私、それが耐えられなくて。
瞳を背け、九時に起き。
目下、粘土こそげ落とす作業してるから。
あい住む桐壺、少女の足は清涼に届かずに消えた。
「まんげつのよるにぬけだして。」と言う。
下のトースターに詰まって。
ちぎれ、ちぎられ、夜空を舞ってた。
後は、積もりゆくだけ。
「こんげつのあめでさいごだってさぁ。」
君はトースターを覘いた。
しずか、ましずか、涙を差し込む。
後は、気化しゆくだけ。
後は、聴かせゆくだけ。
未だ向かう、誓いし日の君を抱えて埋め立てたカナアン。
↧
まんげつのよるにぬけだして。
↧